介護を支える出稼ぎ移民 子どもたちは母國に殘された

有料會員記事

玉置太郎、ラップラー=ソフィア?トマクルス
[PR]

 「ちゃんと歯磨きしたか、見せてみて」

 奈良市の一人暮らしのアパートで、カミル?フェレルさん(33)はスマートフォンに話しかける。ビデオ電話の先は約2600キロ離れたフィリピン北部の小さな町、マラシキの実家。長女ララさん(8)と長男アンジェロさん(5)が、畫面の向こうで大きな口を開けた。

拡大する寫真?図版ビデオ電話で、長女がちゃんと歯磨きをしたかチェックするカミルさん=2021年3月20日、奈良市、玉置太郎撮影

 カミルさんは2人を母親に預けて2年前に來日し、奈良県介護施設で働く。実家への電話は早朝か夜に1~2時間、ほぼ毎日かける。シングルマザーのカミルさんにとって、大切な「育児」の時間だ。

 歯磨きチェックは欠かさない。コロナ禍でフィリピンでは休校が続いており、學校の課題をやっているかも確かめる。ちゃんと勉強して成績が上がれば、母親に送金しておもちゃを買い與えてもらう。

拡大する寫真?図版スマートフォンのビデオ電話で、子どもたちに話しかけるカミル?フェレルさん=2021年3月20日、奈良市、玉置太郎撮影

 フィリピンは國民約220萬人(2019年)が海外で働く「出稼ぎ大國」だ。カミルさんも海外に出ようと考え、日本で介護福祉士をめざしながら働く、経済連攜協定(EPA)の制度を見つけた。

 ただ、EPAに基づく介護職は家族の帯同を認められていない。子どもは実家の母親に預けるしかなかった。フィリピンを発つ日、3歳だった長男は泣き続けた。

 働くために來日する外國人が急増する一方、母國に殘す子どもの育児や教育の問題が、日本で顧みられることはあまりありません。「殘された子どもたち」はどんな狀況にあるのでしょうか。フィリピンのネットメディア「ラップラー」と共同で取材しました。

 來日してから數カ月間、実家…

この記事は有料會員記事有料會員記事です。有料會員になると続きをお読みいただけます。

【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら